2.同居の中の自立
障害者を守ることは、決して悪いことではありません。しかし、障害者も一人の人間です。
感情があり、人生があります。そうしたものを、障害者を守ることによって、奪ってしまうことにもなることを知らなければなりません。
障害者が生活しやすいよう、あるいは、心配だからという気持ちから、家族ならば余計に、手助けしてしまいたくなるかもしれません。しかし、助けてと言われる前に手助けしてしまったら、助けてと人に訴える勇気が奪われます。待っていれば誰かがやってくれるという考え方が植えつけられてしまうのです。それでは、障害者が一人になった時、生きて行けなくなります。障害者は、どうしても助けを必要とする時が出てきます。その時、知らない人に対しても、声を掛けられるようになっていなければ、生活していくのは大変です。
そうした力を身に付けさせることも、実は、障害者を守ることなのです。また、自分でできることは、できるだけやれるようにしておく訓練をさせるのも、家族として、障害者が生きて行ける道を作ることと言えるでしょう。自分でできることを増やすということは、感情を育てます。達成感や自信、忍耐力などを育てていきます。そうすることで、生きて行くことが楽しくなるでしょう。そういった感情を育てることも、家族だからこそ、できることと言えます。
厳しいだけでは、辛いばかりです。ですから、傍で見守ること、これこそが、家族だからこそできる、一番の支援です。できることが増えていく喜びを、一緒に感じる。それは、家族にとっても障害者本人にとっても、良いことです。同居することは、決して悪いことではありません。同居のメリットは、近くで守ることができることです。だからといって、勇気の芽を、感情の花をもぎ取ってはいけません。できるだけ、家の中でも自立できる支援を行いましょう。それが、障害者を守っていくことなのではないでしょうか。
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