2. 障害者の考え方が生かされる未来

障害者に対する施策は、国が中心となって考えられています。

その為、障害者雇用における以前の問題となっていた考え方の相違が、どうしても浮き彫りになってしまいました。これが、法律と現場の違いを生みました。しかし、現場の声を届ける為に、障害者や、障害者を支援する団体などが訴え続け、近年では、国が制定する法律の中にも、障害者を考慮し、障害者の立場を考えたものとなりつつあります。
しかし、障害者の立場を考えた施策と謳ってはいても、障害者には、単なる理念法に過ぎないといった声が多く存在しています。近年、障害者の為に施策されている障害者自立支援法ですが、時代背景に団塊世代の大量退職と、少子高齢化があり、労働力の減退と医療費負担の増加によって、国が障害者に負担を押し付けたものになっていると感じるようです。この時代背景と施策時期が重なったことから、障害者には、受け入れにくい施策となってしまったのです。


問題は、障害者本人の意見が入っていないことも挙げられています。国が施策する障害者の為の法律や制度は、常に国が作っています。障害者は、施策されてから、その法律や制度を受け入れることになります。つまり、障害者の立場に立った意見を言っている人もいなければ、障害者自身も加わっていないことに、国と障害者との感じ方が違うことが生じると考えられます。
こうした問題は、実は世界中で起こっています。そして、21世紀に入って初めて、障害者自身が加わって採択された条約が発効されました。この条約は障害者権利条約と日本では訳されていますが、障害者が作成段階から加わっており、将来性を秘めた条約となっています。この条約が発効されたことにより、日本でも、障害者への考え方を変える動きが出て来ています。障害者と共に生きる為の考え方や、障害児の教育についてなど、変換の時を迎えているようです。こうした時代背景から、この先、障害者に対する考え方も変わり、もっと障害者の立場に立った法律や制度に変わって行くかもしれません。そんなことを、期待できる時代になってきたような気がします。

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